Leipzig



ドレスデンから日帰り観光でライプツィヒへ。
まず、ライプツィヒ中央駅の駐車場でバスを降り、徒歩でマルクト広場のクリスマスマーケットへ。道沿いには、ぐわぁぁ、見てみたい、と身悶えしてしまいそうなほど魅力的な古書店が並んでいるのです。後で調べて知ったのですが、なんでもライプツィヒは本の街としても有名なのだとか。でも、総勢17名の団体行動。我慢しなくては、ぐすぐす、と歩いておりましたところ、ツアーのメンバーの一人が「自由行動がしたいわね」と呟いたのを耳に。よし!とばかりに、添乗員さんのところへ走ってまいりまして、「皆さん、自由行動を望まれているようですよ!」と伝え、再集合の時間と場所だけ決めていただき即時解散。
 
すっかり仲良しとなりました5人組で、道を引き返し古書店巡り。わーい。お店に入るとですね、id:aquioさんが、すうっと店内を見回してすぐに数冊手に取り、「はい、どうぞ」、と本を手渡してくださるのですよ。それがどれも素晴らしいしかけ絵本。おお!さすがドイツの古書店、いい本が簡単に見つかるじゃないの、と。でもその後、私がどんなに探しても一冊も見つからないのです。で、お店の人に、「他にもポップアップの絵本はありますか?」と訊ねると、「それしかありません」と。
続いて、何軒かのお店に付き合っていただいたのですが、どのお店でもまったく同じことが繰り返されるのです。まるで手品を見ているかのよう。私はただ手渡された本を購入すればよくて。いやあ、本物の目利きというのはこういうものかと恐れ入りました。
探し続けております、V.Kubastaの絵本についてはどのお店でも、「とてもよい作家だということは知っている。でも、残念ながら扱いはない」との答え。
 
その後、ヨハン・セバスチャン・バッハが晩年の28年間、付属学校の教師をしていた聖トーマス教会へ。ちょうどミサの準備中で、中へ入ることはできませんでしたが、誕生日が同じバッハの像の前で記念撮影。
おもちゃデザイナーのOさんが前回この教会を訪れた折には、教会の中に入ると参拝者は他に誰もなく、ちょうどオルガンの練習中。暫くして、Oさんが聴いているのに気づいたオルガン奏者が弾き始めてくれたのは、トッカータとフーガニ短調、というなんとも劇的な経験をされたことがおありとのこと。羨ましい。
 
仲良し5人組のランチは、たまたま通りかかりました、Auerbachs Kellerアウアーバッハス・ケラーというレストランで。階段を降り、店内に入りますととても雰囲気のあるお店。なんでも、若き日の文豪ゲーテも常連客だったという老舗レストランで、自作の「ファウスト」に、主人公のファウストメフィストフェレスに連れられてやってくる酒場として登場させ、ライプツィヒでは名所にもなっている有名店だそうな。森鴎外も留学中に通っていたとかで、レジカウンターには鴎外関連の本も。
いただきましたお料理は、この地方特有のものであるという、薄切りのローストビーフとお野菜たっぷりの煮凝り。とても手の込んだお料理です。ホースラディッシュと、生野菜、ビーツが添えられ、あっさりとしてたいへん美味。食べている間中、ずっとこちらを見つめておりましたお人形。酒樽に跨る、ファウストメフィストフェレスでしょうか。