絵本
…… おじいさんは ためいきを つきながら みずうみに いきました。 「きんのさかな きんのさかな おねがいです。 もういちどだけ きいてください。 うちのばあさんが おひさまに ……」 といいかけたとき-------------------
…… 「わたしゃ もっとえらく なりたいんだ。 なにが いちばん えらいか おまえたちいも かんがえるのだ」 「じょおうさまより えらいかたは ありません」 めしつかいたちは くちをそろえて いいました。
「おまえ ほんとうに おきさきに なってしまったんだね」 おじいさんは ひざまずいて いいました。 「わたしゃ じょおうになって きゅうでんで くらしたかったんだ。すぐにいって たのんでおいで」 おじいさんは あしをひきずって みずうみに ひきかえしまし…
「なんてことだ。 おまえ いつのまに そんなに えらくなったんだい? めしつかいを いっぱい つれて……」 「わたしゃ おしろにすんで おきさきに なりたかったんだよ。 さあ はやくいってたのんでおいで」 ……
「ひゃあ これが わしのうちかぁ」 おじいさんが びっくりしていると おばあさんがでてきて どなりました。 「わたしが たのんだのは こんなうちじゃないよ。 おやしきに すみたいんだよ。 もういちど きんのさかなに たのんでおいで」
「おじいさん たくさん さかながとれたかね」 「いいや きんのさかなが かかったけど にがしてやったのさ。なんでもねがいを きいてやるっていうからさ」 「まあ なんてまぬけなんだい。それなら あたらしいうちを たのんでおいで」 おじいさんは とぼとぼと…
みずうみのそばに こわれかかった こやがありました。 こやには とてもびんぼうな おじいさんとおばあさんが すんでいました。 ……… 「どうか わたしを たすけてください。そのかわり あなたのねがいを なんでも ききましょう」
久々のしかけ絵本ご紹介。 プーシキン原作の、『きんのさかな』。 画像には写っておりませんが、表紙イラストの左下には、V.Kubastaのサイン入り。
発行 岩崎書店 編訳 だ・かぽ同人 印刷 チェコスロバキア,ARTIA © 1969 ARTIA, Prague & 岩崎書店
先日、落札いたしました絵本が手元に届きました。クバシュタの作品が6冊。デッドストックではなく、元の持ち主の方が子供の頃に繰り返し読んでいた本とのことですが、よくぞここまで大切に、と手を合せたくなるほどよい状態。素晴らしい、素晴らしい。 追々…
青山ブックセンターで開催中の洋書ビッグバーゲン会場でクバシュタの飛び出す絵本が販売されているようです。青山ブックセンターでは、kubastaをクバシタと読んでおりますね。私は最初クバスタと読んでおりましたが、チェコに詳しい方がクバシュタと発音する…
日本で出版されたクバシュタの絵本。私が一番好きなタイプの、ケース入り、表紙にも仕掛けのあるタイプの飛び出す絵本を4冊購入。本日無事に手元に届きました。嬉しい。ある古書店が持っているのをだいぶ前に見つけていたのですが、あまりにお高いので購入を…
… やがて わかものは おうさまに なりました。 とても しんせつで やさしい おうさまなので その くにに すむものは みんな しあわせに くらすことが できました。
わかものは、 てぶらで しゅじんの いえに かえってきました。 「まぬけは しかたが ないな」 と やといにんたちは おおわらい。 「おまえなんかは ぶたごやに すむのが ちょうど いいんだ」 …
わかものは じょおうに いいました。 「いえに かえらせて ください」「いいえ いけません」 でも、まいにち たのむので ねこの じょおうは きのどくに なって きました。…
よるに なると りっぱな しんしつに あんないされました。 「さあさ おからだを あらいましょ」 べっどに よこに なると、 ねこの けらいたちは こもりうたを うたって くれます。 …
いわの おくには、 くにが あって ごてんが たっていました。 ぱんを もらった ねこは、 その くにの じょおうさま でした。 「さあさあ よく いらっしゃいました」 ねこの けらいたちが ごちそうをはこんで きました。 …
まずしいけれど、とても やさしい わかものが いました。 しゅじんが やといにんたちを あつめ、「みんな たびに でて よい おみやげを もってきておくれ。 いちばん よいものを もって きたものに このいえを ゆずるからね」 …
ねこのじょおう 発行 岩崎書店 翻訳 白木 茂 印刷 チェコスロバキア,ARTIA ©1970 ARTIA, Prague & 岩崎書店 久々に仕掛け絵本のご紹介。クバシュタのえ飛び出す絵本。日本語版は全て表紙にも仕掛けがある豪華仕様なのかと思っておりましたが、こちらはそうで…
ふたりは めでたく ごけっこん。 いついつまでも しあわせに。 ねこは にんまり とくいがお。 ほんとに りこうな ねこですね。
…ひめと ピーター たのしそう。 おうさま にこにこ ごきげんで, おはなし いろいろ はずみます。
… 「あなたの まほうの すばらしさ, わたしに みせて くださいな。」 とたんに とびだす おおライオン。 「これは おみごと。 では こんど, ちいさな ものなら いかがです。」 …
ひろい まきばの もちぬしは, まほうつかいの ゾロカスタ。 けれども ねこは かんがえて, 「これこれ そこの むらびとよ ここの まきばの ごしゅじんは カラバスさまと いうんだぞ。」 …
「たいへんだ。 たいへんだ。 ぬすまれた。 カラバスさまの ふくがない。 はだかじゃ かわから でられない。 カラバスさまが おぼれるよ。」 …
… 「これは わたしの ごしゅじんの カラバスさまの おくりもの たくさん たくさん めしあがれ。」 おうさま たいそう およろこび。 おれいに きんか 三ぜんまい。
「わたしが しごとを するために ふくと ながぐつ くださいな。」 あかい ながぐつ つくらせた。 こんどは ふくやに つれてゆき あおい ようふく つくります。 …
こなやの とうさん しにました。 むすこにのこした ざいさんは いちばん あにには すいしゃごや つぎのあにには ろばと こな, すえの むすこは ねこ 一ぴき。 すえっこ ピーター かわいそう。 ねこ一ぴきでは どうしましょう。 …
「ながぐつをはいたねこ」、岩崎書店版、二冊目を入手。 ややよたよたと傷んではいるものの、読まれてきた本ならではの味わいがあります。古い時代のしかけ絵本がなかなか手に入らないのは、本来子供達に読まれ、遊ばれるために出版されたもので、その繊細な…
時々日記にコメントをくださいますjasmineさんが、なんと博多で開催中の絵本展を見に行ってきてくださったとのこと。わざわざ足をお運びいただきましたようで、ありがとう存じました。お楽しみいただけたようで、よかったです。 さて、嬉しいニュース。一昨…
お散歩にぴったりの夜でもございましたので、思いきって行ってまいりました、ぶんちゃんさんに教えていただいたお店。川崎のLA CITTADELLAの中にございます、"PROGETTO"。 噴水広場をぐるりと回り、わくわくしながら店内へ。ございました、ございました、お…