3月23日(金)




浮腫みがひどく、手の指はもこもこに太くなり、膨らんだ顔はすっかり別人に。浮腫みのチェックというのは、アキレス腱の辺りをきゅっと摘まんでするのですね。不思議と足にはまったく浮腫みが出なかったので、看護婦さんに、「こんなに顔が浮腫んでしまって大丈夫なものでしょうか?」と訊ねても、元の私の顔を知らないので、足首を摘まんで、「うーん、浮腫みはないようですねー」と。しくしく。違うのよ、私はこんな顔じゃないの、と思うのですがしかたありません。
午前中、消化器内科の部長先生による、エコー(超音波検査)。部長先生の、「急性膵炎ね。はい、原因は何かな?」という質問に、(カルテに書いてあるのに意地悪ね)、と答えずに笑っていると、「わざわざ言わせるのか?って?わはは。相当飲むんでしょう。」と、入院してから他の先生とも何度も繰り返された会話が。病院内、どこへまいりましても、まるで大酒のみ扱い。
この日の昼食時、近くに断食仲間がいることを発見。近くの病室から、「何日間も患者に食事を出さないとは許しがたい。もっと患者を人間扱いしろ。院長に直訴する!」と、堪忍袋の緒が切れたとばかりに、大声でまくし立てる男性の声が。もしや、と思い耳をダンボにしておりますと、やはり同じ部屋にもう一人同じ病状の男性がいるらしく、二人で急性膵炎について話しているのが聞こえてくるではありませんか。「いやあ、私なんか、最初アミラーゼが1600もあって。これはかなり悪い数値ですよね」、「いや、そうでもないですよ。私は最初は2000でしたから。」「ほう!2000もありましたか、それはそれは」などという会話が。(わあ。話に参加して、「あらあ、私なんてアミラーゼ4000越えでしたのよ、ほほほ」、って自慢したいわあ)などと思ったものの、先方は男性の4人部屋ということもあり断念。
そうそう、病院というのは男性部屋、女性部屋、と分かれているのです。ちなみに今回入院したT病院では、上階にあるという特別室は別にいたしまして、通常の病棟には、個室、2人部屋、3人部屋、4人部屋が。差額ベッド代は、個室が1日48000円ほど。2人部屋は、窓側が14000円、廊下側が12000円。4人部屋は無料から2000円ぐらいまで色々。例えば個室に10日も入院いたしましたら、入院、治療費とは別に、差額ベッド代だけで48万。2人部屋でも14万。結構な額になりますので、皆さんたいてい4人部屋の希望を出しておくのですが、希望者が多くなかなか順番は回ってまいりません。それでも運よく空きがでましたらベッドごとお引越し。ベッドの上に荷物を全部載せると、看護師さんが二人がかりでベッドをごろごろ。新しい部屋にベッドが納まり、荷物を片付けて、引越し完了。私は12日間の入院中、10日は二人部屋、最後の2日は4人部屋で。