Wilhelm Kempff



今、ケンプといったらフレディ・ケンプを真っ先に思い浮かべる方も多いのだとか。私にとりましてはケンプはやはり、ウ(ヴ)ィルヘルム・ケンプ。その当時受講しておりました音楽理論の先生は、ベートーヴェンといえばケンプかバックハウス、という方だったのですが、私は一昨日も書きましたように、リヒテルベートーヴェンの方が好きです。ケンプの演奏は、もう、ずいぶんとお年を召していらっしゃったからかもしれませんが、残念ながら引き込まれる、とか感動する、というものではありませんでした。例えるなら枯山水

印象に強く残っておりますのは、アンコールで弾いた「主よ人の望みの喜びを」。これは(一緒に)天国へ登って行ってしまいそうなほど(失礼)、美しい演奏でした。