当たり鉢



先日、お料理教室でゴマだれでいただくおうどんを教えていただきました。その折、先生が「あたり鉢でゴマをあたってください」とおっしゃったんですね、「すり鉢でゴマをする」ではなく。料理人さんというのは、商売をしている関係上縁起を担がれる事が多く、「する」と言う言葉は擂る→擦る、擦ってしまう(使い果たしてしまう)と縁起が悪いということから、「あたる」と言う言葉に置きかえて使うようになったのだとか。そのため、すり鉢、すりこぎ(擂り粉木)のことをあたり鉢・あたり棒と呼ぶのだそうです。あたりこぎ、とは言わないのですね。

当たる、擦る、なので元は博打打ち関係者の方々が使われる言葉かとも思ったのですが、そうではないそうで。良く考えてみましたら、そういった方々はまず、ゴマを擂ったりする事はなさそうですものね。