「 YANAGASE 」 「 Bar Rose Bouquet 」



神戸、三宮にございます二軒の素敵なバーへ、私がお酒飲みだとご存知の知人が連れて行ってくださいました。
まず、YANAGASE。名店、老舗、といった言葉がぴったりとくる、そこに流れてきた長い時を感じる店内。奥には暖炉がございまして、冬には薪のはぜる音を聞きながら静かにお酒をいただくことができるのだとか。見ていて気持ちがよいほどきびきびとした動きの若いスタッフ。そして、カウンターに静かに佇む年配のマスターが、場を寛がせ、引き締める。こういったお店に連れてきていただける大人になったことを幸せに感じる、ひと時でした。機会がございましたら、ぜひ一度、暖炉に火が入っている時期に訪れてみたいです。
そして、もう一軒はローズブーケ。こちらはまだ新しいお店とのこと。お店のドアを開けると小さくカランとベルの音が。そこから店内まで、やや長い階段を上っていくのですが、ここでは店内の気配がまったく感じられず、いったいどのようなお店なのかしら、とわくわく。ぱっと視界が開け、目に入ってまいりましたのはすっきりと美しいカウンター。まだお若いマスターなのですが、お店の隅々にまで神経が行きわたっているのが感じられてるとてもよいお店。よいバーには、酔客がはしゃいでしまうことのない、ほどよい緊張感が必要だと思うのですが、それがこのお店にはきちんとあるように。
最後にいただきましたのは、シャルトリューズ ヴェール VEP。口腔いっぱいに広がる馥郁たる香り。以前、「体に赤ワインの血が流れている」とおっしゃった女優さんがいらっしゃいましたが、もしもこの身に流れる体液を選ぶことができるなら、私はこのChartreuse V.E.P. Verteを。
※写真は Bar Rose Bouquet