ただいま



5日に伊豆より戻り、6日から仕事再開。
伊豆の温泉旅行。行きに大渋滞に巻き込まれましたのと、目的地が弓ヶ浜温泉、と伊豆半島でもほぼ先端に位置する温泉でしたので運転が大変だったということもあるのですが、何と申しましても父の弱りっぷりに、気分が沈みがちな旅となってしまいました。77歳の父。80代、90代でもしゃんとしているお年寄りも多い昨今ですが、どうやら父は同年代の方々よりも悲しいかな体も心も弱っているよう。温泉へ1人で入れるのももう心配。的確な判断ができなくなってきておりまして、危険なことや、周囲に迷惑をかけてしまいそうなことがあれこれ。「もうお父さんを連れての旅行はこれが最後かもね」、と母とため息まじりに話しながら帰途につきました。若い頃は女性関係でずいぶん母を悩ませた父。母は、「彼女でもできれば少しは元気になるんじゃないかしら。人間、死ぬまで恋をし続けるべきですって、亡くなった牛込の伯父さん(祖母の兄)がよく言っていたのよね。本当にそうかもしれないわ。お父さんも、また彼女の1人、2人作ればいいのに」、と。そうですね。何を食べても美味しくない、何をしても楽しくない、出かけるのも億劫、本も読む気にもならない、と一日中ベッドに横たわり、テレビを見ているだけの生活になってしまっている父。恋じゃなくてもいいですが、何か、生きがいを見出して、なんとか喜びを感じることのできる日々を送ってもらいたいです。
父の姿に落ち込みつつも、楽しみも多い旅行でした。昨年のお正月に続き、今年も訪れました、『弓ヶ浜温泉 くつろぎの御宿 花さと』。もてなしの心とはどのようなものなのかを教えられ、もしも私が宿を経営するとしたらこのような宿にしたい、そう思わせる旅館。不便な場所にありますし、浜辺からも遠く周囲には何もないのですが、心地よいサービスと美味しい食事を堪能したい方には、ぜひお薦めしたいです。
画像は弓ヶ浜で、「むかし むかし うらしまは たすけたかめに つれられて…」と小声で歌いながら砂浜に描いた竜宮城の絵。ちょうど満ち潮の時間帯。大きな波がくる前に、と大急ぎで描いても、すぐに波に消されてしまうのがまた楽しくて、あっという間に一時間。