伴奏



譜めくり、無事終了。今回の譜めくりは、とても楽でした。曲の半分以上が初めて聴く現代曲でしたので、譜面を追うのが簡単だったということではないのですが、ピアニストの演奏が安定していて、しかも譜をめくってほしいタイミングを伝えるのがとても上手なのです。観客にはわからないような自然な動きで、さりげなく、でもまさに今という瞬間に合図を送ってくる。
リハーサルの時などに、少々タイミングが前後してしまったとしても、しっかり暗譜をしてあるのでまったく動ずることもなく。ソリストとの呼吸が乱れましても、さりげなく合わつつ、立ち直る。ここ一番の聴かせどころは絶対にミスをしないし、旋律を美しく歌って弾くこともできる。でも、決して出過ぎず、ソリストの世界を邪魔しない。
なるほど、プロの伴奏者というのはこういうものかと、ソリストとして活躍しているピアニストとはまた違う、まるで職人芸に触れたかのよう。