ビアズレーとロンパールーム



小さなきっかけから、思わぬ古い記憶が一気に蘇ることが。ビアズレーの『美神の館』を読んでおりまして、第四章の出だしである、「まず手始めに、びっくり箱の余興があった。」という文。この一文で心は遠い昔に遡り、よく遊んだYちゃんの家へ。
最初に触れたびっくり箱というのは、ロンパールームに関連した玩具として売られておりましたもの。ロンパールームを見るには私はもう、少しお姉さんになり過ぎていたのですが、当時、ちょうど番組の対称年齢であったYちゃんの家には、ありとあらゆるロンパールームグッズが。オルゴールのハンドルをくるくる回すと最後にピエロが飛び出してまいりますこのびっくり箱の他にも、「ギャロップ」という曲にあわせて跨って走るための木馬や、お天気に合わせてぺたぺたと服を貼りかえる着せ替え遊び、にこちゃん人形、風船、などなど。ああ懐かしい。と、一時童心にかえった後、本に目を戻し再びビアズレーの世界へ。遠ざかるオルゴールの音色…。