「道草」



娘が古本屋で買ってくる、50円、100円の古本。自分では絶対に選ばないであろう本であることが多いので、それを譲り受けて読むのもまた、なかなか楽しいもの。現在読んでおりますのが、夏目漱石の「道草」。娘は「読み始めるとすぐにものすごく眠くなる」と途中で挫折したようですが、どうしてどうして。これがたいへん味わい深くて面白いのです。この年になればこそわかることなのでしょうが、学生、若人が「道草」なんぞ読みましても、興味深く読めようはずがございません。これは色々あった大人が読んでこそ、の滋味。毎日少しずつ、丁寧にかみしめるように読み進めております。
さて、昨夜のこと、いつも興味深く拝見しております、Hugo Strikes Back!で、たまたま森茉莉さんが書かれた漱石の作品についてのお話(http://hugo-sb.way-nifty.com/hugo_sb/2005/05/post_b15b.html)が紹介されておりまして。ん?なんですか題名と内容が一致していないような。文学には疎いのですが、今まさに読んでおります本なものですから、「それから」の一部分として紹介されているのは「道草」の冒頭では?という事で、追記してくださいました部分の(余計な)お世話焼きメールを送りましたのは私でございまして。滋味もございますが、地味といえば地味な内容の小説ですし、おそらく森茉莉さんもあれこれごちゃごちゃになってしまわれたのでしょうね。