異次元のロフト



来週からニューヨークへ行く娘。コンサートやミュージカルのチケットを買う為にどうしても本人名義のカードが必要との事。今は私も父のダイナースの家族カードを持っているだけで、これが父の口座から引き落とされるものですからどうにも使いにくい。ではこれを機にカードを作りましょう、と早速インターネットでビサカードを申し込み。収入も少ないので通らないかしら、思いましたらすんなりOKとのこと。娘が、出来れば早いほうが、と申しますので、渋谷にございますビサの窓口まで私が直接カードを受け取りにまいりました。
ところが、身分証明となる免許証は持ったものの、判子を忘れてしまいまして。「三文判でもご用意いただければ」とのことで買いに走ることに。と申しますのもこの時点でその日の受付時間終了5分前だったのです。「ここからですと、近くの文房具屋さんか、もしくはロフト」とのアドバイスを受け、まずは近くの文具店へ。すでに閉まっております。では、とロフトへ。地下の文具売り場へ走り込み、判子を購入、大急ぎで戻り、さて、押そうといたしましたら判子が見当たりません。「ゆっくり探していただいて結構ですよ」との係の方の優しい言葉に甘え、バッグの中、コートのポケット、どこを探してもありません。おかしいです。間違いなく買ってバッグに入れましたのに。「どうしても見つかりませんので明日出直します」と諦め、念のためにロフトまで落ちていないか確認しながら歩き、レジでも確認していただいたのですが判子の忘れ物はないとのこと。がっくりしながら家に戻り、かばんをひっくり返して確認しても判子は見当たらず。しかも、いつも買い物をしたらお財布に入れるレシートさえ、ないのです。不思議。
もしかしたら、あの日の渋谷は、どこかに異次元への入り口があって、私は別世界の渋谷ロフトで判子を買ったのではないかしら…と。