悪戯



金管楽器でも思い出したお話。海外のオーケストラでも活躍している金管楽器奏者の方から伺った話なのですが、ヨーロッパなどではオーケストラの団員が、特に管楽器奏者はそれはそれは色々な悪戯をするのだそうです。
演目によっては35分に一回しか出番がないので、例えばその間ホールの中をふらふらと散策をし、衣装部屋で見つけた立派なカツラや髭などを装着して素知らぬ顔で席に戻る。まず客席がざわざわとし、管楽器の出番で指揮者とぱっと奏者を見た瞬間、指揮者が吹き出して大笑いをした、とか。
また、管楽器とはいってもマウスピースのサイズは色々。やはり長く出番がなく、うとうとしているトランペット奏者のマウスピースを例えばホルンの物にこそっと変えてしまう。(サイズが合わないのでガムテープで固定するのだそうですよ。)で、いよいよ出番。そこはさすがプロ、きちんと目を覚ましていざ吹こうとした瞬間「ウオォォォ!」と思わず叫んでしまったのだとか、本番中に。それでも、指揮者も観客も面白がるのだそうです。「日本でそんな事をしたら大変。おそらくオケをくびになるでしょうね」とのことでした。残念ながら、日本では見ることの出来ない悪戯のようです。