9 黄銅礦



ワウドウクワウ 岩手縣 川尻

黄銅鉱(おうどうこう)CuFeS2、chalco pyrite (チャルコ パイライト)。昨日ご紹介いたしました黄鉄鉱(パイライト)とは名前だけでなく、成分も似ておりまして、黄鉄鉱の鉄と硫黄に、銅が加わったものが黄銅鉱と呼ばれているそうです。

かつて「金」あるいは「賢者の石」を作り出そうと努力した西洋の錬金術師達は、黄銅鉱、黄鉄鉱のことを共に「愚者の金」と呼んだとか。これは鈍い金色を放つこれらの石が、しばしば金と見間違われたことに由来するのだそうです。確かに。私も愚者のようで、情報が何もなければきっと、28番目にご紹介予定の金鉱よりも、この二種類の石の方にこそ金が含まれている、と思ってしまうでしょう。

そういえば、昨日の日記をアップした後で、黄銅鉱の検索をいたしまして、成分がほぼ同じだという話を読んだものですから、これは黄鉄鉱と打ち合わせれば火花が出るかも、と懲りずにまた試してみました。が、id:DocSeriさんに教えていただきました通り、普通にかちかちしたぐらいでは火花は散らず、まるで鱗粉をまき散らしたかのように、きらきらとした粉が落ちただけ。またまた石を痛めてしまい、そして実験は失敗。もう二度といたしません。