テンイッポウ 



天一(ポウは保の下に火)。六本木ヒルズは良いレストラン、お食事処がたくさん入店しているのですがどこもお高くて。最高級のところですと一人25,000円から、などと庶民には一生縁のなさそうな価格帯。レストラン街を歩いておりましても、行列のできていないお店は、メニューを見るとお安くても8.000のコースだったりして。それでもお客様がいっぱいなんですよ。しかも若いカップルが多いのにはびっくり。未だにバブリーな方達というのは、いる所にはいらっしゃるものなのですね。

という事で、庶民は仕方なく行列の最後尾に付くことに。あれこれ迷って選びましたのが比較的並んでいる人が少なかった中国土鍋飯専門店 テンイッポウです。お店の外から見た限りでは少々落ち着きのない雰囲気かと思いましたが、店内に案内されると、あら素敵。開放されたテラス席からは正面に東京タワーが。気持ちの良い夜風に吹かれながら青島ビールと共にいただくお料理は、なかなかに本格的でどれも良いお味です。

この、テラス席、「急に雨が降ってきたりしたらどうされるのですか?」とお店の方に伺うと「そこは勘ですね。空模様が怪しくなってきたら早めにお客様を案内しないようにしています。今まで困った状況になってしまった事は一度もありません」だそうです。素晴らしい。もしこのお店を訪れる機会がございましたら、是非、待ってでもこのテラス席、もしくはテラスに面したお席をお勧めします。

一つ、このお店で不思議に感じましたのが、デザートが出てくるお部屋。注文されたデザートが厨房ではなく、お店の一角にあります隠し部屋のような所から出てくるのですよ。お店の方が、ほんの少しだけ扉を開いて、すっと入り込み、出てくる時には手にデザートを。うーん、不思議。こっそりのぞくと中におばあさんが座っていて、マンゴプリンを作りながら「ふっふっふ、見たな・・・」などと言われてしまいそうな、そんな秘密めいたお部屋なのです。