天使



子供の頃からずっと、生まれ変わったら天使になりたいと思っておりました。

小学生の頃、法事でまいりました築地本願寺で時間を持て余してしまい、売店で何か本を買ってもらおうと探したのですが、置いてあるのはお釈迦様や、親鸞聖人の本ばかり。選択の余地はありませんので、それらの絵本を3冊ほど買い、読んでおりますと輪廻のお話が書かれていたんですね。で、その輪廻転生に当然天使は出てまいりせんで、生まれ変わっても天使にはなれないんだわ、ととてもがっかり。

さらにその後、神の前では皆平等であるのだとばかり思っておりましたのに、天使にも階級がある事を知り、また、キリスト教では死後は天国か地獄へ行くという考えから、生まれ変わって何かになるという考え方はないと聞き、やはり人間は天使にはなる事はできないのだと諦めの境地へ。

でもね、今でも時々、肩胛骨が羽を求めているような気がする事があるんですよ。
(と、また危ない人に)



※写真はドイツのお土産にいただいた、なんとも愛らしい天使のお人形。おもちゃの村ザイフェンのギュンター・ライヒェルさんという作家の方の作品です。