此処は…



さて、この写真。昨日、オークラで撮影したものなのですが、ホテル内のどういった場所だと思われますでしょうか。実は、本館一階の女性用洗面所なのです。奥には普通にお手洗いが並んでいるのですが、壁で区切られた手前はこのような絨毯張り、立派な絵も飾られ、まるで応接室のようです。誰もおりませんでしたので写真撮影。その後、ちょうど絵の反対側になります、お化粧直しコーナーで顔を作り直しておりましたら、小ぶりの円筒形の椅子がやや不安定でぐらっと椅子ごとひっくり返りそうになってしまいました。一人であたふたしておりましたら、ちょうど同年代ぐらいの女性が入ってまいりまして、双方ぎょっと。


六国五味 (りっこくごみ)



昨日、泉屋博古館でお勉強。
香道。数種類の香木を組み合わせ、一定の主題を表現する玩香を組香と呼ぶ。この組香を楽しむ上で最も重要なものは、香りのもとである香木。東南アジアに生するジンチョウゲ科のある特定の樹木が、折れたり枯れたりして地中に埋もれ、一定の温湿度のもとで木の樹脂が化学的に変化し、芳香を放つようになったものを、香木という。水に入れると沈むことから、沈水(じんすい)、沈香(じんこう)とも。香木の分類や鑑賞の基本となるのが「六国五味」。六国は、伽羅(きゃら)、羅国(らこく)、真那賀(まなか)、真南蛮(まなばん)、寸門多羅(すまとら)、佐曾羅(さそら) 。五味は、辛(からい)・甘(あまい)・酸(すっぱい)・苦(にがい)・鹹(しおからい)。

香木、たいへん珍重されているようで、厳重に封印がされ、目方を量って保存されているとの事。ちょっと見た目、河原に落ちている木片か、鰹節のようなのですけどね。


七ツ道具(火道具)



香木を香席で使用するには、香割具という専用の道具を用いて小さく分け、香炉で間接的に加熱し、香りを聞く。香席では、香を楽しむためにさまざまな道具を用います。七ツ道具は、銀葉鋏 (ぎんようばさみ)、鶯 (うぐいす)、香匙 (こうさじ)、灰押 (はいおし)、羽箒 (はぼうき)、香筋 (きょうじ)、火筋 (こじ)。

「香りと雅の世界」では、これらの火道具の他、香箱、硯箱、香炉、香合、などが展示されておりました。香箱や硯箱の蒔絵の美しさなどはもう、この手にとって撫でてみたいほど。