娘とお出かけ



幸運なことに、Bunkamura ザ・ミュージアムで開催中の『ベルギー王立図書館所蔵 ブリューゲル版画の世界』展の招待券をいただきましたので、娘と一緒に鑑賞することに。
まずは腹ごしらえ。お昼は、娘のたっての希望で赤坂の『勢きね』でうなぎ。
まずは、これもまた幸運な事に用意していただけました肝焼きから。画像からもその美味しさが伝わりますでしょう。粉山椒をさっと振って一口。完璧…、完璧です。ここまで完璧に美味しいものというのは世にそうございませんでしょう。「うーん、これは日本酒、冷酒がいただきたくなっちゃうわねえ」、とドクターストップで飲めない母と、授乳中で飲めない娘は、そう言いつつも肝のあまりの美味しさにお茶で大満足。
続いて、ひつまぶし。熱々ご飯の上にはたっぷりの刻み海苔、そして、かりっと香ばしく焼けたうなぎ。まずはそのまま。美味しい。次いで、わさびと、芸術的に美しく刻まれた長葱を薬味に。美味しい。そして薬味とお出汁で。美味しい。もう一度そのままで、薬味で、お出汁で、美味しい、美味しい。
接客、味、ともに素晴らしい、なんとも気持ちの良いお店です。秋口から冬の前ぐらいがうなぎがいっそう美味しくなる時期とのこと。赤坂、勢きね。うなぎ好きの方は是非是非一度。
お腹が満ち足りたところで、今度は目で楽しむべく渋谷へ移動。会場は、29日までの開催ということもあってか、なかなかの混雑。展示されております版画は、拡大鏡持参の方がちらほら目につくほど緻密でなおかつ内容が盛りだくさんなこともあり、一度絵の前に立った方はなかなか動きません。しかも遠くからではなく、顔を近づけるようにして観たくなるような作品ばかりですので、皆が絵に近づきたがり、ますますもって列が進みません。ということで、まずは全体をざっと奥まで観てしまってから、もう一度最初の部屋に戻り、どうしても観てみたい絵はかぶり付きで観ることに。
不気味でありながらも不思議な魅力のあるユニークなキャラクターは、とても1500年代の画家が描いたものとは思えないほど斬新。遠近法を無視した、強調したいものに観る者の目を持っていかせる技は、時に目眩がするよう。ヨーロッパの諺、キリスト教についての知識がもっとあれば、絵に含まれた寓意を更に理解して楽しむことができましたでしょうに。会場で配布されている四つ折りのチラシがとても素敵で、裏面には大きく、七つの罪源シリーズの『傲慢』が。部屋に貼ってブリューゲルの世界を反芻することにいたしましょう。
帰りにVIRONでバゲットやらエピやらを購入。おやつに、一度食べてみたかったGROMのジェラートを食べてみることに。選びましたのは、美味しいと評判のピスタチオと、渋谷店の今月限定のフレーバー森からのフルーツ。トリノで人気のジェラートショップとの謳いでしたので期待しておりましたが、うーん。ミラノで毎日のように食べたあのジェラートには及びませんでした。フレッシュさが足りなく感じるのは、材料のせい。それとも空気のせいかしら。
ということで、地下鉄の車内にバゲットのよい香りを漂わせつつ帰途へ。楽しい一日でございました。また遊びましょうね。