YCA 2010



毎年聴かせていただいておりますシャネル・ネクサスホールのYoung Concert Artists 。今年でもう5回目になるのだそうです。
12日、14日と二夜聴いてまいりました。12日のプログラムは、フランクのヴァイオリン・ソナタシューマンのおとぎ話、メンデルスゾーンピアノ三重奏曲第2番。14日はラヴェルのツィガーヌ、ショパンノクターン第13番、ブラームスクラリネット五重奏曲、そしてシェーンフィールドのピアノ三重奏曲『カフェ・ミュージック』。
宜しゅうございますね。世界中の優れた若いアーティストを発掘し、そのキャリアの第一歩を支援することを目的として創設されたということもあり、出演者のほとんどがまだぴちぴちの若手。
同じ曲を弾いても、爛熟した奏者が奏でますのとはまったく違った清々しい魅力があります。体力勝負の熱演、音楽に勢いがあり、上手に手を抜かない、抜けないのがまた良いです。
特に印象に残っておりますのが、セザール・フランクのピアノとヴァイオリンのためのソナタ イ長調を演奏した、ヴァイオリンのニコラス・ケンドールとピアノのルイ・シュヴィッツゲーベル=ワンの二人。
ヴァイオリンのケンドール君は、繊細の高音から、フランクにはこういう音がなくちゃね、という憂いを帯びた低音まで、情感豊かに演奏。そして単に伴奏者としてではなく、2つの流れが絡みあって流れて行くかのように音楽を分かち合うピアニストのワン君。
同じアーティストが繰り返し参加することもあるよう。来年も是非来日してほしいです。
終演後には3月の誕生日以来なのでいいでしょう、と自分で自分に許可をいたしまして、ロゼ・シャンパーニュを。