ドビュッシーと武満徹「らしさ」



先週末は、ファンである音楽評論家の真嶋雄大さんにお声かけをいただき、新宿にございます朝日カルチャーセンターの講座を聴講させていただいてまいりました。講師は真嶋さん、ピアニストは小川典子さん。ドビュッシーと武満を対比させることで、見えてくる「らしさ」を探るという興味深い内容。
小川典子さんの演奏を実際に聴くのは今回が初めて。細くて華奢とも言える体をどのように使ったらあのような音が出るのかしら、と不思議に感じてしまうほどのパワフルな演奏。前の週には、群馬交響楽団三善晃のピアノ協奏曲を弾いてきたとのこと。これは聴いてみたかったです。さぞや素晴らしい共演であったろうと。
平行進行、5音階など、作曲の技法としてそれまではしてはいけないとされていたことを多様し、後のジャズにも大きな影響を与えたと言われるドビュッシー。日本の音楽界に突然変異のように現れた武満徹はそのジャズへの憧れを抱き続けていた。共通するのは響きの美しさ。などなど盛りだくさんのお話を、小川さんの演奏を挟みながら伺いました。
この日のプログラムは、ドビュッシーの『版画』から〈塔〉、『映像第2集』より〈金のさかな〉、武満徹『雨の樹 素描』、『閉じた眼 ?』、他。小川さんは武満徹にファンレターを送ってから交流を持つようになられたとのことで、楽譜に書きこまれた武満氏のサインや、仕事部屋や、畑仕事をする武満氏の秘蔵写真など、貴重で珍しいものもあれこれ拝見。あっという間の1時間半でした。
その後、お茶会にも参加をさせていただきまして、すっかり小川さんの気さくなお人柄のファンに。ロンドンで飼っている猫のたまちゃんの話や、観客が咳きこみそうになった時のあるべき飴のなめかた、など、こちらも楽しいお話ばかりで、またまたあっという間の二時間。真嶋さん、お声かけいただき、本当にありがとう存じました。
来年3月には、ピアニスト1がこの「らしさ」シリーズにバッハをテーマといたしまして登場させていただくことになっております。講座は3月20日。翌21日は偶然にもバッハの誕生日、そして私の誕生日でもあります。今からどのような講座になりますのか、とても楽しみです。
それにいたしましても、朝日カルチャーセンターというのは驚くべきところです。ロビーに設置された棚に見渡す限り並ぶ講座のリーフレットは、錚々たる講師陣による講座の数々の案内。中にはマトリョミンの教室や、『穂村弘の歌会』も。これは参加してみたいわ、と思いましたら満席とのこと。世の中には、もっともっと色々なことを学びたいと願っている人たちは驚くほどたくさんおりますのですね。
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