何に怯えているのか



少々早めの出産となりそうな娘。安静が必要とのことで、昨日は会社の帰りに保育園で孫をピックアップしてから娘の家へ。帰りますと、娘が、少し前にかかってきた電話について何やら腹を立てている様子。話を聞きますと…、
まず、名乗りもせずに最初から、「資料が届いたんだけどさー、ぜんぜん知らない会社からのものだったから、恐る恐る、びくびくしながら開けちゃったよ。面識もない会社に、いつも突然こんな資料を送りつけるわけ?」と、こういう口調なのだそうです。「失礼ですがどちら様でしょうか?」、と訊ねると、赤坂にあるホテルの宴会係リーダーとのこと。
婿の会社が新しいヴァイオリン・ユニットの資料を送付したのは、先日宴会の仕事で入ったこのホテルで名刺交換をした、担当者宛だったそうな。ですのでその旨を伝えると、「全く覚えてないな。名刺なんか渡した?渡した覚えはないよ。で、この資料に名前が書いてある、Mさんて人(婿のこと)は今いるの?」、「今は現場に出ておりましておりません」、「ふーん」と、だいたいこのような会話だったとのこと。その間ずっと、まるでその筋の人と話しているかのようだったそうな。
実はこのホテル、偶然にも来週末、友人と共に宿泊の予約を入れております。 学生の頃、学校が時々使うホールが近くにあり、コンサートがある度に美しい旧館で食事をしたり、お茶を飲んだり、と思い出のあるホテル。そういえば私の結納の食事会もこのホテルでした。あの頃はまだ、このホテルも華やかさと勢いを持っておりましたが。
話を聞き、予約を取り消そうかしら、ですとか、フロントにクレームとして伝えようかしら、ですとか、この宴会係を見つけて「いつぞやは婿が失礼な資料をお送りしたようで申し訳ございませんでしたわね、ほーほっほ」、とご挨拶をしてこようかしら、ですとか、面白がって娘とひとしきり盛り上がったのですが、途中で婿から電話があり、「色々なことを言ってくる人はいるものだから気にしない方がいい。放っておきましょう」、と大人な意見がでましたので、お仕置きをするのはやめることに。仕事でまた使うこともあるかもしれませんしね。
それにいたしましても、どこでどう繋がっているのかわかりませんのに、お馬鹿なホテルマンですこと。このような宴会係がおりますホテルに、おそらく未来はございませんでしょう。
で、今日会社で母にこの話をいたしましたところ、「その人、何か悪い事をしている人なんじゃないの?普通、知らない会社から届いた資料を開けるのにびくびくなんてしないわよ。誰かに脅されているかなにかして、怯えているんじゃないかしら」、と。確かに。