七わのからす  3



「うれしいな。いもうとが うまれたよ」
七にんの おにいさんは おおよろこび。

ところが、赤ちゃんの清めの水を誰が汲むかで、「ぼくがいく」「ぼくだい」と七人でもめているうちに、お兄さんたちは水晶の水瓶を割ってしまうのです。それを見たお父さんの口から信じられないような一言が。「この、ろくでなし。おまえたちなんか、ガアガアからすになっちまえ!」。お母さんがびっくりして駆けつけると、7わのからすが飛んでいくところだった、という物語のスタート。まるで悪い魔法使いのようなお父さんです。