Magic Sound Room



あるコンクールの手伝いで、パルテノン多摩へ。どういう訳かパルテノン多摩で仕事をすると必ず体調を崩すのですが、今回は朝、お腹が痛くなり、トイレに駆け込んだ程度でなんとか頑張れております。
一次予選の課題曲は全員が同じ曲を演奏。受付のあるロビーにおりまして、モニターから流れる同じ曲を一日中聴き続けるというのも辛いものですが、審査員はこれを三日間。朝から晩まで、200人近い参加者の演奏を、それも聴くだけではなく審査をするのですから大変であろうと。
画像は休憩時間にまいりました、パルテノン多摩内にございますマジックサウンドルーム。以前にも一度訪れたことがあるのですが、19世紀中頃から20世紀初頭にかけて作られてた貴重な自動演奏楽器が8台展示されております、小ぢんまりとした博物館のような施設です。夏休み期間中は無料でこれらの楽器による演奏を聴くことができるとのこと。
私がまいりました回に演奏されましたのは、二つの楽器。自動再演ピアノ/Knabe-Ampico/クナーベ・アンピコと、画像の、

自動ヴァイオリン演奏楽器、Hupfeld Phonoliszt Violina/ハップフェルト・フォノリスツ・ヴィオリーナ
3丁のヴァイオリンがそれぞれ1本の弦を受け持ち、1丁分の演奏をします。輪の中には馬の毛が張られ、これが回転して弓になります。空気の圧力によって、より人間に近い微妙な演奏を実現でき、その複雑な仕組みから非常に高価で、貴族の愛用品でした。

というもの。どちらもオルガニートのシートのようなロールから音を機械が読み取って音を奏でるという電動楽器。いやあ、いいですねえ。オルゴールも好きですが、大好きです、このような楽器。なんとなく頼りない、ちょっとへなへなした演奏も、これはこれでまたいいものです。
このマジックサウンドルームには、自由に触ることのできるオルガニートテルミン、音の出る仕組みを学ぶ装置などが置かれ、自動演奏装置、オルゴール、ストリートオルガンなどの資料も自由に閲覧することができます。こういった楽器がお好きな方はぜひ一度。