おきゃくさまあそび  1



とびだすえほん  おきゃくさまあそび
藤井樹郎・文 
水野二郎・画
発行所 信宏社

お子様の喜ぶ・とびだすえほん、シリーズとして、「ももたろう」、「一寸法師」、「牛若丸」、「おやゆび姫」、「ままごと」、「赤ちゃん」、など、30冊以上も発行されていたようです。
出版年の記載はないのですが、購入いたしました書店によりますと昭和20年代の絵本とのこと。よくぞ残っていたものです。
おきゃくさまあそび、おきゃくさまごっこ、おままごと。子供の頃には近くの子供達とよくしたものでした。たいていは、その場で一番発言力のある女の子の「じゃあ、私がおかあさんね」、の一言でスタート。「〇〇君がおとうさん、□□ちゃんと、△△ちゃんは子供。◎◎ちゃんは赤ちゃん」、と有無を言わせぬ配役決定。赤ちゃんになど指名されますと、「はーい、赤ちゃんはいいこねー、ねんね」などと声をかけられてしまい、ごろんと眠っているかなく、遊びに参加したくて起きたことをアピール、えーんえーん、と泣き、それでも、ばぶばぶ、などと言いながらはいはいするぐらいしかさせてもらえなかったような。
この絵本は昭和20年代のもの、ということもあり、私がごっこ遊びをしておりました頃とはまたお道具が違います。洗濯はたらいと洗濯板、ご飯を炊くのはかまど、女の子がおんぶしておりますのは、文化人形、でしょうか。
それにいたしましても、今考えましたら、いたずら盛りの男の子が、よく、おきゃくさまごっこ、などに付き合ってくれておりましたわね。本当はけん玉や竹馬で遊びたいんだけど、よし子ちゃん可愛いし、ま、いいか、という感じだったのでしょうか。そういえば、「会社に行ってくる」、といって出かけたまま、それっきり帰ってこない“おとうさん”もいたような。