モディリアーニ展



友人のsusieちゃんが、レッスンの為に東京に来るというのでまたまたデート。今回は、国立新美術館で開催中の『モディリアーニ展』、サントリー美術館で『ガレ展』というコース。時間があまり取れず、予定しておりましたポール・ボキューズでのランチは次回以降に先送りすることに。
まず、乃木坂駅からまいりますsusieちゃんを迎えに、国立新美術館、西入口へ。チケットを購入後、美術館に入ろうといたしますと警備員さんがsusieちゃんが手にした傘を見て、「傘立てに入れていってください」、と。出る時はこの西入口ではなく、ミッドタウンに近い正面入り口から出る予定ですので、「正面入り口側の傘立てに入れますので」、と申しましたところ、「館内に傘は持ち込めません。展示室に入らず、通り抜けるだけでもだめです。どうしてもといういうなら、この傘袋に入れていってください」、と。susieちゃんが、「傘は全く濡れていませんので」と申しましても、「規則ですから」、と。ふーん、国立新美術館では、「からっからに乾いた傘も館内に持ち込む場合には必ず傘袋に入れること」という規則があるのですね。融通がきかないこと。警備員さんには、「乾いた傘を袋に入れるなんて、ポリ袋の無駄使いですね」、との捨て台詞を残し、「いやあね、おば様達は怖いものなしで、言いたい放題で。ほっほっほ」、と微笑みを交わしつつ、てくてく正面入口傘置き場へ。
モディリアーニ展。思っておりましたよりも空いておりまして、一点一点ゆっくりと見ることが。このような展示で実際にその作品を目にいたしましすと、それまで特に好きでもなかった作家もファンになってしまったりすることが多いのですが、今回はそのようなこともございませんで。映画『モンパルナスの灯』のジェラール・フィリップのイメージが強く重なり、モディリアーニに対する印象はすこぶる良いのですが、これまで彼の絵を見た時と同様、その作品から強い力、喜びを感じることはございませんでした。
次いで、ガレがあまり好きではないというsusieちゃんを、「美術館の展示、照明の美しさだけでも見てちょうだい」と強引にサントリー美術館へ。「小さいと愛でることのできるものも、巨大化すると不気味になっちゃうじゃない」、というsusieちゃんの感想に、「確かによく見るとちょっと怖いかも。虫の絵がリアルに描かれたお皿で食事はしたくないものね」と頷きつつ、脚が巨大な蜻蛉になっているテーブルや、これもまた身の丈の半分ほどもある大きなキノコのランプなどをさっと見て歩き、お腹もすいたのでカフェへ。
susieちゃんがご主人と銀座で待ち合わせた時間ぎりぎりまで、「年を重ねることによって許せるようになること」、「許せなくなること」などについて、熱く静かに語り合ったのでした。ああ楽しかった。本当にsusieちゃんとは、人や物の好き嫌い、感じ方などが不思議なほどぴったり一致しているのです。これまで同じ男性を奪いあったことがないのが不思議なぐらい。ね、susieちゃん。