桜花爛漫



仕事で上野へ。恩賜公園の桜はまさに満開。人ごみを少し離れ、噴水広場あたりから振り返りますと、まるで浮世絵の世界。大きく枝を広げた桜の、なんと見事なこと。近くのお寺からは鶯の鳴き声まで聴こえてまいりまして、もう完璧。
仕事を終えて同じ場所を通りかかりますと、午後8時の消灯時間を過ぎておりましたので、無情にもぼんぼりは消えて公園は真っ暗。ですが、桜の下にひっそり、みっちりと人がいるのが、気配として感じられるのです。せっかく花見の宴会を始めても8時台ではまだ帰りがたい気持ちはよくわかります。毎年言っておりますが、もう少し、せめて10時頃まで、雪洞を付けておいてくださってもよろしいのではないかと。
さて、その前日、冬が戻ってきたかのような寒い日曜日。婿は仕事だというので、娘と孫と三人で東京ミッドタウンへ。特設の桜カフェでお茶でもしようかと思ったのですが、あまりの寒さに断念。建物内で軽いランチとお茶を済ませたのち、午後4時から広場で元ちとせさんのライブがあるというので聴いて帰ることに。
会場は屋外の屋根付き広場でやはり最初は寒かったのですが、ええとあれです、よく映像で見ます皇帝ペンギンの抱卵にそっくりの状況に。吹雪の中、卵を抱いたお父さんペンギン達が皆で集まって丸くなっている、あの状態。集団の外側の方達は寒かったと思いますが、真ん中に入り込むと暖かいのです。
1つ、狐につままれたようでしたのが、バックバンドとして参加しておりましたパーカッション奏者が、どう見てもよく存じ上げている、前日にも仕事でメールのやり取りをした方だったのですが、元ちとせさんが紹介した名前がぜんぜん違っていたのです。終演後、確認しようかと思ったのですが、もう本人は舞台には出てまいりませんで。世の中にはそっくりな人が3人はいるといいますが、あそこまで瓜二つの、しかもパーカッショニストがいるとしたら驚きです。ただいま、メールでご本人に問い合わせ中。