緑のクマ



たいへん可愛らしい抱き人形を作っておりますドイツ、Kaethe Kruse(ケテ・クルーゼ)の、こちらはタオルぐま。生産終了のためもう入手できないというレアな緑色のクマを手に入れることができたのですが、なぜか孫はこのクマさんが好きではないよう。
この時期、何でもじっと見つめ、触れ、手に取り、涎でべたべたになるまで舐めて感触を確かめるのですが、このクマに対してだけはどうも反応が違うのです。
例えばベビーチェアに座らせ、テーブルの上、すぐ目の前にクマを置いても、見ないようにする、もしくは気がつかないようなふりをしてすぐに床に落としてしまうのです。面白がって繰り返しテーブルに戻しましても、「あ、っと、遊ぼうと思ったんだけど、失敗、手がすべって落ちちゃったー」ですとか、「肘に何かあたってるなー、(ちらっ、お、またこのクマか、ひじでぐりぐり)、ん、何か落ちた?」、ですとか、やっとクマを手にしたと思いましたら、その手をぐーっと横に伸ばしてパアをしてぽいっ、というように、さりげなーく、落としてしまいます。
しつこく、「ジャンプ、ジャンプ、クマさんですよー」、などとぐっと顔に近づけますと、笑いはするものの、ちょっと怖そうに目を細めます。これまで与えましたのが、白木や淡い色の玩具がほとんどでしたので、濃い緑、というはっきりとした色がもしや怖く感じられるのでしょうか。