帰国



こんなによくしていただいて、どういたしましょう、と感激続きの今回の旅でしたが、最後まで至れり尽くせり。イタリア出国の日も、お仕事がとてもお忙しい時期でしたのに、ピアニスト1のご主人がマルペンサ空港まで同行。岩のように重いスーツケースを運んでくださり、娘と2人では戸惑ったであろう空港内をすっと案内してくださり、チェックインの際も長い行列に並ばずに済むよう、係員に交渉してくださり…。ピアニスト1の顔見知りという男性スタッフの指示で並びの2席ブロック、一列4席を丸々確保。バシネットやローファットの食事のリクエストの確認もイタリア語できっちりとしていただき、最後の最後、手荷物チェックを無事に通過するまで遠い柵の外で心配そうに見守ってくださり、背伸びをして手を振ってお別れ。何とご親切な。心細い、異国の空港で、うるうるするほど嬉しかったです。
台風が関東直撃というニュースは日本から伝わっておりましたので揺れるのは覚悟。だったのですが、飛び立ってすぐのウィーン上空で乱気流に合いまして、ちょうど孫のうんちのおむつ交換中でしたのでもうあたふた。キャー、うわー、と軽く悲鳴が上がり続ける機内で、娘と2人、体が浮き上がらないようにあちこちしがみ付きながら大慌てでのおむつ替え。なんとか孫を抱えて座席に着き、シートベルトをいたしました時にはほっと。
画像は今回利用いたしました、日本航空のベビー・ベッド、バシネット。行きは、孫にとっては初めての飛行機ということもあってか、まったく寝てくれなかったのですが、帰りはピアニスト1のアドバイスもございまして夜便を選び、更にクーハンごと中に入れたのもよかったようで、6時間以上ぐっすり。バシネットに直接ですと、下は薄手のパッド一枚のみですので、背中がごりごりして寝心地があまりよくなさそうなのも、行きに眠らなかった理由の1つかもしれません。離着陸時など、シートベルト着用のサインが出ている時には、抱っこをしなくてはいけないのですが、そうではなくてもいつ何時突然の揺れがくるかわかりませんので、眠っている間は必ず2本の白いベルトをかけるようにしておりました。11、2時間のフライト、赤ちゃんをずっと抱っこは大変ですので、たいへんありがたかったサービスです。
さて、心配しておりました成田の着陸は、20分程の上空待機はあったものの、強風の中をひどく揺れることもなく着陸。入国審査も乳幼児連れということで、プライオリティー・レーンでさっと通過。目的地までの最終のリムジンバスにぎりぎり間に合い、バスを降りてからは風が強くて傘をさすことができず豪雨の中をジェーン・エアのようにずぶ濡れで歩き、無事帰宅。
ピアニスト1とご主人、そして息子のRちゃんには、心よりの感謝を。こんなにのんびりと快適に、毎日毎日美味しいものばかり食べて、赤ちゃん連れですのに素敵な経験もたくさんしつつ18日間を過ごす、などという素晴らしい機会を与えていただき、本当にありがとうございました。書きかけのヴィジェーヴァノを含め、ご紹介したいことがまだいっぱい。少しずつ、書き記していきたいと思っております。