Alexei Sultanov Live in RIGA



もう3年ほど前になるのですが、この日記で、アレクセイ・スルタノフというピアニストについて触れたことがございました。圧倒的な超絶技巧とユニークな曲の解釈で多くのファンを持っておりましたが、当時彼は、転んだ時の頭の打ち所が悪く、半身不随となりリハビリ中。その日記に先日、ある方からコメントをいただき、そして、彼が闘病むなしく、今年の6月30日、35歳の若さで亡くなっていたことを知りました。素晴らしい才能の持ち主でしたのに、とてもとても残念。
彼と彼の奥様の支援の為に作られましたのが、Live in RIGA というCD。音源サンプルを聴きましたら、もう残念で、惜しくて、涙が出て。早速注文いたしましたCDを、今日は事務所で流しながら、独り、仕事をしております。奥様所有の、私的に録音した音源とのことで、音の割れなどがあるものの、スルタノフが敬愛していたというホロヴィッツ編曲のプログラム4曲を含め、彼の魅力がたっぷり感じられる一枚。絢爛たる響きが醸し出す、音によるロマンティシズム、そして甘く繊細なピアニシモ。野蛮とも言えるほどの激しく力強い打鍵。
一部の批評家からは評価が低かったそうですが、聴く人を強く惹きつけて止まない魅力と力のある演奏。あまりに魅力的な演奏なので、神様が連れて行ってしまい、また天国で素晴らしい演奏を聴かせてくれていると信じています。
ご興味がおありの方には、ぜひこちらの記事をお読みいただきたいです。