初体験



事務所でマネジメントをしております、あるアーティストがNHKの番組内で大きく取り上げられました。来年予定されておりますコンサートの問い合わせ先は我社。NHKの担当者からは、「放送直後は問い合わせが殺到すると思いますので、対応宜しくお願いします」とのお話が。社長は、「いくらなんでも、殺到はないだろう。予想では電話7件、というところだな」と。
さて、用意万端整えまして待機。テレビに問い合わせ先として電話番号が出た数秒後、それは始まったのです。受話器を取り、チケットの注文を受け、受話器を置き、チケットの確認をしようとするとまた電話。そして次の申し込みを受け付け、受話器を置くとまた電話。取るしかなく、また注文を受け、受話器を置くとまたすぐに…。処理をする暇もありません。仕方ないので受話器を戻さずに机に置き、急ぎ処理を済ませ、受話器を置くと、また電話。それを延々。小さな会社ですので電話は二台。だんだん「きゃーっ!やっとかかったわぁ。放送直後から、ずーっと電話し続けていたのよおぉ!」との声も増え始め。「途切れることなく電話がかかり続けておりましたので、繋がり難かったかと思います。たいへん申し訳ございませんでした」と答えますと「あらあ、そうだったの。それは大変でしたわね。お疲れ様」と労っていただいたりして。2時間ほど対応いたしましても一向に途切れぬ電話に、社長も、「もうこれはだめだな。他のことが何もできない」と、社長の自宅に転送し、奥様にもお手伝いしていただくことに。
それでも今日は、帰りますまで電話の鳴り続けた一日でした。社長は、「たまにはこういうのも、なんだか活気があっていいな」などと言っておりましたが、夢で魘されそうです。