蝉 semi




恋に焦がれて 鳴く蝉よりも 鳴かぬ蛍が 身を焦がす   (山家鳥虫歌)



ちょうど今が蛍の季節でしょうか。物心がついてから、光る蛍を見た記憶がございません。光る蛍を見たいわぁ。

こゑはせで 身をのみこがす蛍こそ いふよりまさる 思なるらめ  (源氏物語第二十五帖 蛍の巻)



時代は変わりましても、人が想うことは同じ。声高に愛を求める蝉よりも、静かに身を焦がす蛍にこそ…いけない、今日の主役は蝉さんでした。