潤い



先だって、顔作りに欠かせないアイライナーを購入すべく、デパートの化粧品売り場へまいりました折のこと。その日は少々予定がつまっておりましたので、駅の改札から化粧品売り場のカウンターまでは小走り。店内は暖房が強く効いておりまして、おでこにうっすらと汗。
すぐに商品名を伝えまして注文。そのアイライナーを包装し、小さな紙袋に入れながら店員さんが「宜しければ基礎化粧品のサンプルを差し上げますが、お肌のタイプはドライ、オイリーどちらでしょう?」と。平素、どちらかのタイプで苦労しているということも特にございませんので、「さあ…どちらでしょうか」と迷っておりますと、「では、」と突然マイクのようなものを差出し「水分量を測ってみましょう!」と。「え、あ、はい。でも今、ちょっと走ってまいりまして少し汗ばんでいますので、潤っているかと」と申し上げたのですが、有無を言わさず頬にそのマイクのようなものを押し当てられまして、待つこと数秒。「あっ、はいっ、潤ってらっしゃいますね。まさに理想的な水分量です。では…アンチエイジングタイプをお入れしておきますね」とにっこり。アンチエイジングですね、はい、心がけますです。それにいたしましても、少し汗ばんでいるぐらいが、理想的な潤った肌の状態だったとは。