ミヒャエル・ゾーヴァの世界展



今日は仕事を終えてから、松屋銀座で開催中の『ミヒャエル・ゾーヴァの世界展』へ。フランス映画『アメリ』の美術や、オペラ『魔笛』の舞台美術を手がけるなど、ジャンルを越えた活躍をしているドイツの作家。まさに「不思議な世界ーユーモアに秘められた、ただならぬ気配」というサブタイトルどおり。高速道路を笑顔で疾走してくる豚、蛾を首輪に繋ぎ散歩をする婦人、体格の良い結婚相手を探しに旅に出るウサギの王子の物語、蓄音機の音に聴き入るホールいっぱいの犬達…。そこには、現実にはあり得ない光景が、淡々と飄々と、なんとも魅力的に描かれております。私は最近、その名前を知ったばかりの作家なのですが、たいへん人気のある方のようで、関連グッズのショップなど押すな押すなの大盛況。レジもあまりの大行列に、一度は手にしたカード類の購入を諦めて棚に戻したほど。
『ゾーヴァの箱舟』のように、大海原に小さく描かれた船の中にみっちり乗り込んだ動物達や、ボートで救助に向かう怪物?達の表情など、顔を近付け細部を見てこそ楽しめる絵も多かったような。会期がとても短いのですが、興味がおありの方は、実際に間近で作品を観ることのできるこの機会にぜひ。