強くならざるを得ないのでしょうか



初めてバレエコンクールのお手伝いをいたしまして、驚きましたのが、審査を観にきている方々の掟破り、そして強引さ。審査中は、曲間でのみ開閉可として数ヶ所を残し、開閉が舞台に影響のあるドアを締め切りにしていたのですが、ドアの前に大きな看板を立て、扉中央に開閉厳禁の紙を貼りましてもなお、そのドアから入ろうとする方々が後をたたないのです。ホール係員の制止をふりきり強行突破する人々。私も何度か見るに見かねて「あ、お客様、こちらのドアは締め切りとなっておりますので、あちらのドアからお入りください」と声をかけたのですが、ほとんどの人が聞こえぬふり、無視をしてドアを開けて入ってしまいます。近くまで走りよって止めた時など、むっとして「なんで?」(関西のイントネーションで)と。なんで?と訊きたいのはこちらの方です。それがまた、おそらくバレエをなさっているのでしょう、すらっととても美しいお若い女性で余計にショック。
社長も最後には「もういい、気にするな。見ないようにしろ。気にするとストレスになるぞ。」と。いつも手がけておりますクラシックのコンサートではこのような光景は一度も見たことがございません。人の言うことを素直にはいはい聞いていたのでは生き残っていけないような…バレエの世界はクラシック音楽の世界よりも厳しいのかもしれません。