DOBRÝ DEN



譜めくりのお仕事、無事に終えることができました。リハーサルでは、解りもしないのに、チェコ人のコンサートマスターによるチェコ語の指示に気をとられて二度ほどタイミングがずれてしまったものの、本番はミスなし。ほっといたしました。チェコのオーケストラの音というのも、独特でとても良いもの。ウィーンやベルリンのように洗練されてはいないのですが、素朴で土を感じさせる音、とでも申しましょうか、暖かみがあって心地のよい音楽。それと、日本人がクラシック音楽を演奏する時にどうしても漂いがちな気負い、過度の緊張感といったものが感じられず、とても自然。演奏をする彼らの楽しげな様子に、やはりクラシックはヨーロッパのものなのだわ、と。
お仕事としては問題なかったのですが、一つ心残りが。私が唯一覚えておりますチェコ語「ドブリーデン(こんにちは)」。これをチェコの方に言ってみたかったのですよ。でも、はにかみ屋なものですから(?!)…喉元まで「ド…ド…」と来ておりましても、結局目が合ってもにっこり微笑んでおしまい。コンサートが終了する頃には少し雰囲気に慣れてはきたものの、最後の最後に今更「ドブリーデン!」でもなかろうと。また機会がございましたら、ぜひ「DOBRÝ DEN」と。


MACARON