『愛の神、エロス』



シネスイッチ銀座で上映中の『愛の神、エロス』。知人にお声をかけていただき、観てまいりました。ウォン・カーウァイスティーブン・ソダーバーグミケランジェロ・アントニオーニ。香港、米国、イタリアの名匠3人が「エロス」をテーマに紡ぐオムニバス・ムービー。
三作品の中で一番素敵だったのは、一作目、ウォン・カーウァイの作品。陰影、想い、『花様年華』よりもさらに美しいチャイナドレスの数々。二作目の、常にユーモアを必要とするアメリカらしい、諧謔的で明るいエロスのソダーバーグ監督作品。三作目、イタリア、アントニオーニ監督の、まるで何も考えていないかのような、太陽の光の下、丸見えエロス。よりも、やはりカーウァイ監督作品の、壁のむこうから漏れ聞こえる声、音、身に纏ったドレスの上を這う手、といった、抑えたエロスにこそ、エロスを感じるのは、東洋の血…でしょうか。