天賞堂のお人形 その3




以前、銀座の天賞堂で見かけました時計師のオートマタ。今日、前を通りかかりましたらまだ飾られておりましたので、思いきってお店の方にお願いをして動かしていただいてまいりました。手回し式のオルゴールになっておりまして、くるくるとねじを回しますと流れ始めたのは、フォーレのシシリエンヌ。なんと素敵な選曲。ゆっくりと動き出したお人形。顔と、ピンセットを持った手を時折左右に。左足は足踏みをいたしまして、ベルトで連動して製作中の時計がくるくると回ります。想像しておりましたよりも動きは単純。
ヨーロッパで作られた物のように見えますが、日本製。堀江さんとおっしゃる、スイスのオートマタ作家、故・ミッシェル・ベルトランの「ピエロ・エクリィヴァン」を日本で初めて復元された方、が制作された物だそうです。こういったからくり人形の中には実際に文字を書くことが出来るものもあるとか。堀江さんには是非、本当に時計を組み立てる時計師のオートマタなど作っていただきたい、と。