安全靴



先日、会社に電話線の工事にまいりましたお兄ちゃまに社長が「いい靴履いてるねぇ」と。見れば、確かにしっかりとした作りの黒革の立派な靴を履いております。「安全靴なんですよ。先に鉄板が入っているので車に轢かれても大丈夫なんです」とおっしゃいますので「うわぁ、轢かれた事おありですか?」と伺いますと「いえ、ありません」とやや呆れ顔。確かに、電話線の工事をしていて車に足を轢かれるという状況はあまり考えられませんものね。続けて「象が乗っても大丈夫…」という言葉も思い浮かんだのですが、口に出さなくてよかったです。
さて、家に戻りまして娘に「安全靴って知っている?」と訊ねますと意外にも「うん、知っている」との答え。「あれでしょ。工事の人が履いている(…あら、正解かも?)足袋みたいな靴。」「わはは。違うでしょ、それは地下足袋。安全靴というのはね、足の先の部分に鉄板が入った靴なのよ」と自慢気に説明。
で、今、安全靴で検索をしてみましてびっくり。「高所作業用安全靴」というのもあるのですね。こちらは鉄板は入っておりませんで、耐滑制があるとか。更に驚きましたのが「普段着にも使える安全靴」というものも販売されておりまして「仕事だけじゃなく、カジュアルスタイルにも、女の子のスカートにもしっくり合うスニーカー風の安全靴です。鋼鉄先芯いりで安全性もばっちりです。」だそうで、実際に女の子がスニーカー風安全靴を履いた写真も掲載されておりました。これを履いていれば、ぼんやり道ばたを歩いていて車に足を轢かれても大丈夫、という事ですね。
そういえば、学生の頃、ヴァイオリンを守ろうとして車に足を轢かれたという同級生がおりました。彼女もこの靴さえ履いていれば、ヴァイオリンも自分の足も守れましたのに。