体験ダイビング



この旅行は「おばあちゃまプレゼンツ・大学入学おめでとう旅行」でございました。スポンサーは母。有り難い事でございます。主役は娘、私は(ラッキーな)付き添い。という事で、ホテル、航空会社から現地でのスケジュールまで、全て娘の希望通りにいたしました。まずクジラと会う事ができたのは幸せなハプニング。

今回の旅で娘が一番楽しみにしておりましたのが、ダイビング初体験です。以前からずっとダイビングに興味を持っておりました娘は、ネットでツアーを探し「ママも一緒に潜るのよ」とさっさと二名で申込み。え…本当に?泳ぎが得意な娘とは違い、金槌ではありませんが私は頭上げ平泳ぎで10メートルほど泳ぐのがやっとやっと。水に顔を浸けるのもあまり好きではないのです。

でも、興味はございますし、泳げなくても大丈夫との話ですので参加することに。場所はプレスリーの映画「ブルー・ハワイ」の舞台にもなりました美しいハナウマ湾。入場料を払い、教育映画を見て、ウミガメのスタンプを手に押してもらわなくては入ることのできない海なのですが、それでも大行列ができるほどの人気。それだけの魅力がある海なのです。

まずは、4名1チームになり、ダイビングスーツ、ブーツ、ゴーグル、グローブ、腰に鉛の重りを付け、重い重いタンクを背負って足ヒレを手に。陸に上がってしまった河童というのはこういう気分なのではないかと…これで歩くの?そうなのです、ボートダイビングではないと、海に入るまでも大変なのですね。

で、なんとか海に辿り着き、マウスピースの使い方、耳抜き(これをしないと水圧で耳が痛くなります)、ゴーグルの水抜き、をさっと教えていただくともう、「はい、顔を浸けて、手を繋いで浮かんでみましょう」「じゃ、行ってみましょう」とあっという間に、シュー、ハー、ボコボコボコボコ・・・・・と体験ダイビング開始。ハナウマ湾は生物の保護が徹底しているとかで、浅瀬でもすでに大きな魚達が寄ってまいります。綺麗!

でも、3分ぐらいでなんとなく息が苦しくなり、インストラクターさんに「上がります」のサインを送り水面から顔を上げて、深呼吸。「大丈夫ですか?」と聞かれて「大丈夫ですが、もしも苦しくなって上がりたくなった時にはどうすればいいのですか?」伺うと「う〜ん、原則として一度潜り始めたら上がりません。全員上がらなくてはいけなくなりますから」と。「そうですか。何分ぐらい潜る予定ですか?」「約40分です」(えぇぇぇ・・・そんなに長時間なんですか)。「じゃ、お母さん、ずっと僕が手を繋いであげますから。さ、行きますよ」とまた、シュー、ハー、ボコボコ・・・の世界へ。

素敵なのですよ。素晴らしいのですよ。テレビで見る海底の風景と同じものが目の前に。あちらも人間に興味があるようで魚たちもこちらを見にくるのです。魚の群が柱になっているような所もあります。ウミガメもいたそうな。でも、私はそれどころではありません。きちんと呼吸をするのがやっと。あと何分?まだ?マウスピースをくわえておりますので、当然話はできません。ひたすらインストラクターさんに引っぱりまわしていただき、美しい魚たちを見続けます。

OK?と聞かれればOKサインを出すのですが、本当はあまりOKでもなくて、正直に申し上げればすぐにでも海面に顔を出したい気分でいっぱい。たまにインストラクターさんが手を離してどこかへ行ってしまうと、まるで具合の悪い魚のよう、体を水平に保つことさえ出来ないのです。ぼっとしていると、お腹を上にして海面に浮かんでしまいそう。情けなや、情けなや。

でも、なんとか40分間、頑張りました。娘は向いているようで、最高に楽しかったと。写真もフィルム一本撮りきっておりましたので、余裕で初ダイビングを楽しむ事が出来たようです。将来はぜひライセンスを取りたい、と申しておりました。私は…また機会があったらまた体験したい、かも。(苦痛と快感の拮抗)

※ダイビングにはデジカメを持参いたしませんでしたので、写真はアラモアナの海。