10 硅ニッケル礦 



ケイニツケルクワウ 群馬縣 鬼石

ケイニッケル鉱(H2(Ni,Mg)SiO4・nH2O)。このケイニッケル鉱を硫化物とし焙焼して酸化物とした上で炭素で還元したものがニッケル、だそうです。(ごめんなさい。書いておきながら、硫化物?酸化物?焙焼?炭素で還元?なのですが。)身近なところでは、五十円、百円、五百円の硬貨は銅3対ニッケル1の合金である白銅が使用されているとか。

硅ニッケル鉱は、検索いたしましても情報がほとんどございませんで。そこでニッケル(nickel)で調べてみることにしたのですが、出てまいりました解説の中に「銅鉱石に似た色をもちながら銅が取り出せない鉱石"Kupfer-nickel"にちなんで命名」とありました。鉱石の世界にはこのようなお話が多いようですね。別によいではありませんか。硅ニッケル鉱は硅ニッケル鉱、黄鉄鉱は黄鉄鉱、として大切な存在なのであって、何かに似ているからといって、そのものと同じではない事を理由に少しでも軽んじるような扱いをしては、石達に申し訳ない、というものです。

石達に申し訳ない、といえば、私の標本の石達への扱いにつきましても、みなさまにアドバイス、お叱りをちょうだいいたしました。だいたいが雲母を一枚一枚剥がして遊び、母に叱られた子供の頃から、好奇心を抑えられない性格は変わっていないようでして。でも、いい加減大人になりませんと、ね。もういたしません。…と、今、頭のなかに浮かんだ言葉「お許し下さい、Dr.ヘル」というのは何に出てくる台詞でしたかしら?

※追記 マジンガーZあしゅら男爵の台詞でございました。