国立新美術館の講堂で開催されました、『フューチャー・セッション:高齢社会における文化芸術の可能性』に参加をしてまいりました。平日ですのに100名以上の関係者、この問題に興味がある人たちが集まり大盛況。

セッションと銘打っているだけあり、ただ受け身で話を聞くだけではなく、想像しておりましたのとは良い意味でまったく違う内容で、多くの刺激を受けてまいりました。内容はイギリスで、高齢者問題の解決にアートを取り入れる取り組みをしている方々11名のお話を伺い、それについて参加者と意見交換をするというもの。

イギリスにおける高齢者を対象とした取り組み、対象、問題点、評価などについて話を伺うだけでも興味深かったのですが、ただ話を聞いた後に「質問がある方は?」という進め方ではないのです。

まず11名のゲストスピーカーの話を聴きながら、各自が「課題、アクティビティー、もたらした変化」についてメモを取るのですが、スピーカーを4名、4名、3名に分け、まず4名の意見を聴き終えた時点で、このメモを元に、近くの席の人と二人組を作って意見交換。これを繰り返します。
意見交換の時間の区切り方も面白く、時間になり進行役が手を挙げたら、気づいた人から話をやめて手を挙げ、全員挙手したら終了。「そろそろ時間ですので、、、」と声はかけません。
ゲストスピーカー11名の話を全て聴き終えたあとは、自分が思う「高齢社会における文化芸術の可能性」を大きな文字で紙に書いて会場内を歩き回り、近い考えの人を見つけて5〜6名のグループを作り、問題点、取り組みなどについて意見を取りまとめて、代表者が発表。
今受けている、ACOP / エイコップ(Art Communication Project)を元にした、六本木アートナイトのガイドボランティアのトレーニングもこれに近い形を取っておりまして、最近皆の前で自分の考えを伝えるという機会がとみに増え、脳のこれまで使っていなかった部分が鍛えられているように感じています。
http://www.britishcouncil.jp/events/arts-ageing-session