贅沢なひと時



知人にお声かけいただき、恵比寿のジョエル・ロブションで開催されたスペインの老舗ブランド『LOEWE/ロエベ』のトランクショーへ。

まず、Joel Robuchonの1階には、新作紹介の他、1846年創業のロエベの貴重なアーカイブアイテムが部屋を囲むようにぐるりと展示され、この道一筋50年というロエベの職人による実演も。この職人さん、お父様もお祖父様もロエベの職人だったとのことで、その技術はさすがに見事。一枚革で作られる、ロエベを代表するバッグ『アマソナ』を作ることができるのは、ロエベでも彼を含めて数人しかいないそうですが、試しにバッグの表裏を返してみましてもリバーシブルでも使えそうなほど、裏側さえも見事な美しさ。

そしてなによりも、ロエベの革の柔らかさと滑らかさたるや、官能的とも言えるほど。エルメスが世界中の革の一番良いところを全て持って行ってしまうとの噂だそうですが、どうしてロエベも決して良い革争奪戦に負けてはいないと思います。

飲み物やカナッペなどを軽くいただきながら、革を撫でたり、スペインのアーカイブについて質問をしたり、バッグを手に取ってみたりしておりますと、そろそろショーが始まるのでお2階へどうぞ、との案内。

席に付き、164年 の歴史を持つ『LOEWE』の新しい側面を見ていただきたい、というご挨拶に続き始まりましたのは、パリで発表されたばかりだという2011春夏コレクション。

素晴らしいです。レザーやファーの上質感、モデルの個性的な美しさ。大内順子さんが紹介する『ファッション通信』でしか見たことのない世界が目の前に。

カタログも手渡されておりますので価格なども時おりちらっとチェックをしながら見ておりましたが、このコートは1、10、100、1000、10000…ええと、あら1200万円?だったらこちらのこのフォックスとフェザーのコートが150万だなんてお値打ちじゃない、などと一瞬現実を忘れていたり。

ショーの後は3階でゆっくりと新作をチェック。帰りには素敵なお土産までいただきまして、お城を後に。なんとも優雅で幸せなひと時を過ごさせていただきました。ありがとう存じました。