月光荘



ドイツから来日中のGさんと椿屋珈琲店で打ち合わせの後、Gさんの息子さんで、長身ハンサムなD君と合流をして会場へ。
岡山からはお母さま、奥さま、関西からわざわざ駆けつけたという方々も多くいらっしゃり、小さなギャラリーは大賑わい。
絵画、彫刻など、どのような作品でも、画像で見るのと、実際に見るのとではまったく違い驚かされるものですが、オートマタというのは特に動きのある作品ですので、デザイン、形の美しさはもちろん、動きから感じられる諧謔、意外性というのは目の前で動く作品を目にしてこそ。
会場を訪れた皆さんは、口々に、id:aquioさんの急逝を悼み、世界に誇るその才能が葬むられてしまったことを残念がり、死んでいる場合じゃないでしょうと怒り、本当に素敵な人でしたねと懐かしみ、過ごしておりました。
Gさんもまったく同じだとおっしゃっていたのですが、最近、何があっても「死ぬよりいい」、と思うのです。これこれこういう大変な事が起きました、どうしましょう?はい、それはこうするしかないですね。どんなに大きな問題が起きても、たいした事ではない。とりあえず生きていればどうとでもできる。でも死んでしまっては、どうにもできない。
これから制作しようとされていた作品のスケッチも多数展示されておりまして、これらが実際にオートマタとして完成した姿を見たかったわあ、と。aquioさんがするおつもりだったお仕事の内、いくつかは宿題として残された人間がこなすことが可能です。でも、作品を作ることだけは、aquioさんにしかできなかったこと。とても、残念。
夕方からは小さなパーティーも開催され、月光荘画材店代表のHさん、aquioさんが愛して止まなかった『おもちゃの村ザイフェン』でおもちゃ作りの修行をされてきたIさん、aquioさんが最初に個展をされたロフトの審査員であったHさん始め、多くのおもちゃデザイナー、作家の方々が来場。その後、二次会にも参加。皆さん只者ではない、という方々ばかりですので、驚くような興味深いお話もたくさん伺うことができ、楽しいひと時を過ごさせていただきました。aquioさんが繋いでくださる人の輪が更に広がり続けている、という印象です。
画像は、会場で先行発売されております、『摩訶不思議図鑑』。自宅に戻り、ぱらぱらとページをめくっておりましたら、aquioさんが制作をしていらっしゃる様子や、仕事場の風景を写した画像も多数掲載されておりまして、色々と思い出してしまい、だめ。まだ最後のページまで読むことができておりません。