関西ならでは




これは、山崎を歩いておりまして見かけた、ひったくりにご用心!の看板。

きいつけやー
あんたのことやで
そのバッグ

いいですねえ。
これが、「きをつけて あなたのことです そのバッグ」では、ぜんぜん言葉が持つ強さが違ってまいります。
今回、関西の良さとして感じましたのが、柔軟さ。
例えば、南海電鉄の朝のホーム。もう発車のベルが鳴っている。でも乗りたい、とかなり手前から3名ほどが小走りで電車に向かっている。これが、必ず待っていてくださるんですね。
更に驚きましたのが、やはり南海電鉄の特急ラピートの車窓からの見た光景。
関西空港から難波へ向かう、途中駅でのこと。やはり発車のベルが鳴っているのですが、階段をのんびり上がってきたおじ様が、駅員さんに、何やら話しかけています。どうやら、まさに発車しようとしている特急に乗れるか訊ねている様子。しかも特急券はまだ購入していないようで、駅員さんが、ちょうど目の前にある特急券の券売機を指差して何やら説明しております。おじ様がポケットから財布を取り出し特急券を買い求めている間、赤い旗で、まだ発車しないよう車掌さんに合図を送っているのを見て、へええ、待っていてあげるんだわ、と目を丸くして驚いている私の視線に気づき、にっこりとこちらに頬笑みかける駅員さん。おじ様も、駅員さんも、少しも慌ててている風はありません。おじ様は特急券を買い、無事に車内へ。
そうよねえ、これでいいじゃないね。大阪の知人にこの話をしましたところ、南海電鉄が特別のんびりしているのではないか、との話もございましたが、人情に厚い土地柄を感じて少々羨ましく。
東京でしたら、まず情け容赦なく、たとえ人が挟まってでもドアを閉めますし、更に念を押すかのように、「駆け込み乗車は大変危険です。事故の原因となりますので、次の電車をお待ちください」、と車内放送が。
まあ、このような対応をしてしまいますと、あの品川駅の新幹線ホームで日々繰り広げられております、世界に誇る見事なまでの定刻発車は、見ることができなくなってしまうのでしょうが。
こちらも山崎で見かけた看板。「ははーっ!」。