小冊子



岡山のHさんが、コンペの図録と共に、「お孫さんへのおもちゃ選びにお役立ていただければ」と送ってくださったのが、『日本のおもちゃ、ドイツのおもちゃ』という冊子。id:aquioさんが、平成十二年の一月に岡山で行った講演の内容をまとめたものです。
これまでも、孫の玩具選びについて、aquioさんからは色々なアドバイスをいただいてきたのですが、この冊子を読み、子供に与えるおもちゃについてどのようにお考えであったか、更に理解を深めることができたように思います。
お話の内容からも、ご家族への深い愛情が感じられるのですが、講演後の質疑応答の記録で思わず笑ってしまった部分が。三人の息子さんがまだ小さかった頃に、福島の会津磐梯山、長野の白馬村、岡山の東粟倉村、と次々に移られて、奥様との間に、せっかく友達もできたのにまた引っ越すのは可哀相ではないか、といったやりとりをしたこともあったと書かれているのですが、その話題の締めくくりが、「…こうしたい、ああしたいとうのは僕の生き方なんだからやります。」と。なんですか胸を張ってばーんと言い切ってしまっているのが、aquioさんらしいわと。
今でも時折、aquioさんの日記を読み返してみたりしているのですが、将来その腕に抱くであろう孫について、何回も触れていらっしゃるのですよね。息子さん達にしたのと同じように、膝に乗せて本を読み聞かせ、絵を描き、遊んであげたいと望んでいた。私が孫の話をいたしますと、「男の子は三人育てた経験があるから何をして遊べばいいかわかるが、もしも女の子の孫が生まれたらどうやって遊べばいいのか皆目見当がつかない、どうしよう」、などと真顔で心配をされていたことも。生まれてくる孫が男の子であっても女の子であってもいいように、これは、と思うおもちゃや絵本をあれこれ集めていらっしゃったよう。きっと、いっぱい抱きしめ、愛情を注ぎ、遊び、楽しいことを教え、数多の物語を語って聞かせる、最高に素敵なおじい様になられたでしょうに。
Hさん。お心遣いありがとうございました。孫のおもちゃ選びの参考にさせていただきます。美しいネフ社の積み木が欲しくなりますね。孫の為だけではなく、自分のためにも。