「一瞬のきらめき まぼろしの薩摩切子」展



サントリー美術館で開催中の、まぼろしの薩摩切子展を見てまいりました。
青、赤、緑、紫、そして無色。透明で鮮やかな色彩と、ダイヤモンドのような輝きを放つ繊細なカット。
薩摩切子が制作されたのは、幕末のほんの20年ほどのこと。現在、薩摩切子であると認められている作品は世界中のコレクションを合わせましても150点ほどとたいへん少ないそうなのですが、今回の展示ではそのうち120件ほどが展示されているというのですから驚きです。
薩摩藩藩主、島津斉彬が、愛し育んだ薩摩切子。大名家や将軍家に献上品として贈られ、上流階級の人々を魅了した、鉢、皿、壺、瓶などの他、養女、篤姫の輿入れ道具として徳川家に伝わる、見事な切子の雛道具なども展示。
サントリー美術館の、いつもながらの素晴らしい照明により、まるで宝石のように煌めく切子。三井寺展よりもずっとすいておりますので、静かにゆったりと鑑賞をすることができるかと。ガラスがお好きでしたら、ぜひ。