赤い実



今日は、婿も娘も一日中現場へ出ての仕事。朝から夜まで、孫の子守りを。
孫と遊んだり、話しかけたりしながら、食事の用意をしたり、掃除をしたり、洗濯をしたり。
お米を計るカップを二つ私の前に置いた孫。何をするのかしらと見ておりますと、次いで空のやかんを持ってまいりまして、「じゃー、じゃー」と二つのカップに注ぐふりを。そして、「どじょー」。「わあ、お茶を入れてくれたの?ありがとう」、と言うと、はにかんだような表情で、うんうんと頷きます。二つのカップ共に飲む真似をして、「ああ、美味しかった!お御馳走さま。」と頭を下げますと、孫もすごく嬉しそうな笑顔で、どういたしまして、と会釈を。
洗いあがった洗濯物を、カゴに移し替えておりますと、洗濯機の底になにやら茶色っぽい粒々が。わ、これは何、まさか、と恐る恐る摘まんで確かめましたところ、恐れていたものではなく、ちょっとふやけた何かの実のよう。どうして、このような物が?と不思議に思いつつも干し終え、公園へ。
今日の東京は2月とは思えない、暑さを感じるほどの一日。広い芝生を走り回ったり、ボール遊びをしたり。孫の足もとにボールを転がしてみたところ、手で拾うのではなく、足で蹴っててちょっとびっくり。保育園でお兄さんたちが遊んでいるのを見て、真似をしてみたのでしょうか。なだらかな斜面を転げていくボールを追いかけ、嬉しくて、楽しくて、笑いすぎて座り込んでしまう孫を見ておりますと、幸せな気持ちに。疲れ果てて、自分でもうベビーカーに乗る、というまで遊ばせ、帰途へ。
昼寝をさせ、暖かな日差しに気持ちよいぐらいからっと乾いた洗濯物を取り込み、畳んでおりますと、ころんとまた小さな粒が。
もしや、と孫が保育園へ着て行っております、ベージュのパーカーのポケットに手をいれますと、ああやはり。取り出してみますと、小さな粒々が7、8粒。乾いて茶色っぽくなっておりますが、元はおそらく赤い実。さんざし、千両、それとも南天でしょうか。きっと、保育園の園庭で赤い実を見つけ、綺麗だったのでポケットに大切にしまったのでしょう。取っておきたい宝物を見つけたのね。
一歳八か月。ずいぶん成長したものです。
昼寝から目覚めた孫を抱きしめると、日向の匂いがいたしました。