クバシュタ



さて、チェコと言えば私にとりましては大好きな絵本作家、クバシュタの祖国。
クバシュタについての話も出た(出した)のですが、ここで驚くべき事実が。チェコ人のHさんは、子供の頃、クバシュタの絵本を読み、遊んだことがあるとおっしゃるのです。これまで、クバシュタの絵本は外貨獲得とチェコの文化水準の高さを示すための格好の材料として使われ、チェコ語では一冊も出版されていない、よってチェコの子供達の目に触れる機会はなく、そのことをクバシュタはとても残念に思っていた、と認識しておりましたが、これが大きく覆されることに。
お話を伺うと、なんとHさんの祖父母、ご両親はクバシュタ氏本人と面識があったとのこと。そのため、「お孫さんに、(お子さんに)、どうぞ」とクバシュタ氏から直接絵本をプレゼントされることがあったのだそうです。そして、そのほとんどはドイツ語など、海外輸出用であったと記憶しているが、「ねむりひめ」など、いくつかのタイトルはチェコ語でも出版されていたと思う、とのこと。
持参しておりましたクバシュタの絵本のカタログをお見せすると、「うわー、懐かしい。この絵本、見覚えがあります。うわ、そう、この本。ここの部分にフイルムのようなものが貼ってあって、そこを指で突いて壊したりしていました。今考えると馬鹿ですね。うわ、これも、これも、懐かしー」、と。
まだそれらの絵本は自宅に残っていると思うので探してみる、次回帰国をしたら、祖母にも何かクバシュタについて覚えていないか訊いてみましょう、とのこと。ああ、なんと楽しみな!