音大受験



受験シーズンですね。今日も、ピアニスト1の弾き合いの会には音大の受験生も数名参加。ピリピリとした空気。受験生達にとっては辛い時期でしょうが、なんですかその緊張感漂う雰囲気が懐かしくて。
私は高校で音校を受験しましたので、受験生でしたのは中学3年の時。湯島天神のお守りをハンカチに包み、握り締めてレッスンに通う日々。先生のお宅のある駅が近づくだけでも、顔が強張り、息が苦しくなり。それこそ、一音外しただけでも、「あなた、落ちるわよ」、と言われる厳しいレッスン。お勉強はまだ消しゴムが使えますが、音楽の実技の試験というのはそうはまりいません。子供の頃から、一日何時間もの練習を積み重ね、勉強を続けてまいりましても、試験当日、大きなミスをしてしまったらそれまでの努力は、まさに水の泡。実技だけではなく、聴音、ソルフェージュ、楽典、初見演奏、楽器によっては副科の楽器の試験、学科、面接、と数日間に渡って入試があるため、多くても2校ぐらいしか受験できませんし。
ちょうど今頃の時期だったでしょうか。やはり受験生ばかりが集まっての弾き合いの会があり、課題曲を、ミス無く演奏しながら、自分がまるで精密機械にでもなったかのように感じたものでした。完璧に、ミス無く完璧に…。
今日聴いた受験生の皆さんも、今本当に大変でしょう。今は昔ほど技術一辺倒ではなくなったとはいえ、受験の為の演奏というのはやはり特殊といえば特殊。でも、音楽の道を目指すなら、皆が一度は通る道。どうか、よい結果が出ますように。