団員は超多忙



次にご紹介いたしますのは、蔵命さんのコラムより。

… そういえば最近、コンサートマスターのキュッヒルが面白い話をしていた。
「最近の若い楽員は、趣味をもっているのがいる!!」。 …

!!が付いております通り、ウィーン・フィルの団員というのは、趣味などもつ時間がないほど、多忙なのだそうです。
ウィーン・フィルの母体が、ウィーン国立歌劇場管弦楽団であることは知られておりますが、ウィーン・フィルというのは、ウィーン歌劇場管弦楽団のメンバーたちが、出番以外の空いた時間に集まって演奏している、のだそうです。ですから、ウィーン・フィル定期演奏会で演奏した同じ日に、続けてオペラも弾くということも日常茶飯事。ウィーン・フィルとしての公演回数だけでもベルリン・フィルを上回るほどの回数な上に、本業のオペラ。夏はザルツブルグ音楽祭でオペラとコンサート、続けて国立歌劇場のシーズンに突入。更に、室内楽や教育活動を行っているメンバーも多いので、結局皆、ほぼ一年中休みなく弾き続けることに。このような活動に耐えられる優秀な団員のみが団員になる資格を有するのだ、と。団員もタフでなければ生きていけない…ということですね。
さて、このページを担当していらっしゃる、蔵命さん。ご紹介文によりますと、「もちろんペンネーム。音楽プロデューサー。衣食住興味なし、クラシック音楽「命」の愛すべきオヤジ」。ぞうめい、ではなく、くら・いのち、とお読みするのだそうです。