THE TOWN MOUSE AND THE COUNTRY MOUSE



イソップ物語、「町のねずみと田舎のねずみ」。町のねずみが田舎に住むねずみの所へ遊びに行くと、田舎の食べ物は木の実や根など質素なものばかりで、都会暮らしのねずみの口には合わない。町の暮らしはいいものだよ、と誘われて、田舎のねずみが都会へ遊びに行くと、パーティーの残り物のチーズやチョコレートの美味しさに驚くものの、人間や車の多さ、そして突然襲いかかる猫に、都会はこりごりと田舎のねずみは帰っていく。危険なめにあいながら都会で贅沢な生活をするよりも、質素ではあっても田舎でのんびり暮らすほうがずっと幸福である、と教える寓話。
現在の人の世で考えてみますと、田舎には町以上に潤沢な食材、豊かな食卓があるでしょうし、もちろん都会の食事も毎日が命がけ、などということはありません。自然に囲まれた静かな暮らしもよいでしょうし、刺激がいっぱいの都会の暮らしも楽しいもの。豊かな生活とは。人それぞれ、私はここが好き、だと思うところに住み、暮らすのが一番の幸せなのではないでしょうか。
さて、ストーリーを忘れてしまったという娘に、昨夜この物語を語り聞かせながら、(ここを突かれたらお話が成り立たない)、と内心びくびくしながら話しておりましたら、やはり指摘されてしまいました。そう、田舎にも猫はいっぱいいるのですよね。